Shana Pagano Lohrey
シャナはアーティスト兼イラストレーターです。多分野にわたるアプローチで、層をなす物語や探るような筆致、質感豊かな色彩を駆使し、既成の場を離れた感覚や驚きを作品に呼び起こします。 彼女は、観察した場所や物、いかにもありふれたもの、人間の物語の細部を丹念に選び取り変容させることで、〈学び〉の手段としてのドローイングと視覚言語のプロセスを探究し、見る人を架空の世界へ誘う “扉” を生み出しています。 Studio Kuraでの滞在中、シャナは「巨石的/巨視的な逍遙(megalithic & macroscopic meanderings)」をテーマに新しい作品群に着手する予定です。日本に滞在しているあいだ、重力式ダムや高架橋、成層火山といった壮大なスケールに感銘を受ける一方で、日常生活に絡み合う昆虫たちの小さくもどこにでもいる存在感にも目を留めました。夜の民話や、人から手渡された品々と併せて収集したこれら多様な “情報のポケット” を統合し、一連のドローイング作品へと昇華させたいと考えています。